障害者手帳取得相談サービス
障害者手帳とは、障害のある人が取得することができる手帳です。
障害者手帳を取得することで、障害の種類や程度に応じて様々な福祉サービスを受けることができます。障害年金と障害者手帳は、一見よく似た名称なので両方とも同じようなものと誤解をされている方が数多くいらっしゃいますが、両者は全くの別物です。手帳の取得により受けることのできるサービスは以下の通りです。
- 就職時に障害に応じた配慮を受けやすくなることがあります
- 税金面の控除を受けられることがあります
- 医療費助成を受けられることがあります
※一般に身体障害者手帳、療育手帳と精神障害者保健福祉手帳の総称のことを障害者手帳と言います。
■身体障害者手帳
身体障害者福祉法に基づき、身体障害のある方の自立や社会活動の参加を促し、支援することを目的として作られました。身体障害者福祉法が定める身体障害の種類・程度にあてはまり、その障害が一定以上持続する場合に限って取得できます。
■療育手帳
療育手帳制度は、法律で定められた制度ではなく、「療育手帳制度について昭和48年9月27日厚生省発児第156号厚生事務次官通知)」というガイドラインに基づいた制度です。知的障害のある方が一貫した療育・援護を受けられることを目的にして作られました。18歳未満の方は児童相談所、18歳以上の方は知的障害者更生相談所(神奈川県立総合療育相談センター)で知的障害であると判定された方が取得できます。
■精神障害者保健福祉手帳
精神保健福祉法に基づき、精神疾患により、長い間日常生活または社会生活への制約がある方が申請することができます。ただし、精神科の医師により精神障害と診断された日から6か月以上経過していることが必要です。以下の精神疾患などが一例として挙げられます。
- 統合失調症
- 双極性障害(躁うつ病)などの気分障害
- てんかん
- 薬物やアルコールによる急性中毒またはその依存症
- 高次脳機能障害
- 発達障害(自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害等)
- その他の精神疾患(ストレス関連障害など)
障害者手帳の申請方法
例:身体障害者手帳を小田原市で申請する場合
次の書類を添えて、障害福祉課で申請を行います。
●身体障害者診断書
※障害種別ごとに所定の様式があります。神奈川県のホームページからダウンロードして利用します。障がい福祉課窓口でも入手できます。
※診断書の作成は都道府県から指定を受けている医師に限られます。市内の指定医師は市のHPの名簿に載っています。市外は障害福祉課へお問い合わせください。
●写真1枚(縦4cm×横3cm、上半身、無帽、過去1年に撮影したもの)
●印鑑(スタンプ印は不可、代理人が申請する場合は代理人の印鑑)
●本人の住所、氏名、生年月日の確認ができるもの(健康保険証、運転免許証など)
●個人番号(マイナンバー)がわかるもの
※申請から身体障害者手帳交付までの期間は、約1か月半程度の期間を要します。
【注意】
障害者手帳を申請することはメリットばかりではありません。
手帳を取得することで、心無い方から「障害者」というレッテルを張られた言動を受けて悩む方もいます。また、働いていこうとするときに、障害者であることをオープンにしないで就職活動をしたい方には手帳があることがデメリットと感じられることもあるかと思います。
申請はご自分でできます。しかし,申請の流れが、障害種別により異なっており複雑なこともあって、申請についてはいろいろと検討されて決めたほうが良いといえます。市町村の福祉課等でも相談に乗ってくれます。ただし、行政の枠の中での相談ですので満足のいかないこともあるかと思います。そういう時には、ぜひ幣所にご相談ください。
幣所は社会福祉士、行政書士、司法書士、税理士、弁護士のネットワークを生かして誠実に対応させていただきます。障害年金の受給をご縁に是非ご利用ください。
就労相談サービス
障害者雇用における障害者手帳取得のメリット、デメリット
■メリット
- 障害者雇用の対象になることで雇用につながりやすくなる
- 職場での障害に応じた配慮が受けやすい
- ジョブコーチなどのサポートが受けられる
- 採用後も継続的な支援が受けられる
■デメリット
- 障害者雇用の枠では比較的低賃金である場合が多く、雇用条件の確認が必要
- キャリアアップの機会が比較的少ない
- 仕事の幅が限られてしまうこともある
障害者手帳をお持ちの方はハローワーク専門援助部門への求職者登録をします。
失業手当がある場合は余裕をもって仕事を探すことが可能になります。将来設計も視野にいれて、当面の日中活動の場の提供や、職業訓練などを視野に入れて求職活動をします。
まず、障害者の身近な地域において、日常の生活支援が主に必要な方は地域の相談支援事業所に相談すると良いと思います。就労している方には、就労継続に必要な生活支援を行う障害者就業・生活支援センターがあります。ご自分の適性を知りたい方は障害者職業センターで職業評価を受けることもでき、ハローワークの専門援助部門では障害のある方の就職活動の支援をしています。障害者就業・生活支援センターも同時に利用すれば連携して支援をしてくれます。職業訓練を受けてからと考えられている方は、障害者職業センターでの職業準備訓練、就労移行支援事業所などの利用が考えられます。障害者職業能力開発校や神奈川能力開発センターでじっくりと職業訓練などを受けてから求職する方法もあります。企業に就労することはハードルが高いと思われる方には福祉的就労という道もあります。就労継続支援A型や就労継続支援B型で福祉的就労するほか、地域活動支援センターで創作・生産活動を行うことです。
なお、発達障害者には、発達障害者支援センターで、相談する方法もあります。
障害者職業センター
障害者に対して、職業評価、職業指導、職業準備訓練及び職場適応援助等の個々の職業リハビリテーションを個々の障害者の状況に応じて実施します。
就労移行支援事業所
一般就労等への移行に向けて、事業所内や企業における作業や実習、適性に合った職場さがし、就労後の職場定着のための支援を行います。 通所が原則で期間2年。
職業能力開発校
障害のある方が障害の事情等に応じてその有する能力等を活用し、職業能力の回復、増進、付与等を可能にするための職業訓練を行っています。職業能力開発促進法に基づいて、国が設置し神奈川県が運営しています。期間は1年が多い。
神奈川能力開発センター
知的障害者の方が恵まれた環境の中で一人ひとりの適性、能力に応じて就労に必要な知識と技能を学び、職業的自立を目指すための職業訓練施設。2年間の寮生活を行い、生活リズムを構築し、身辺自立、社会参加を促進します。
就労継続支援A型
対象者は、就労機会の提供を通じ生産活動にかかる知識及び能力の向上を図ることにより、雇用契約に基づく就労可能な障害者です。(利用開始時65歳未満)
就労継続支援B型
通常の事業所に雇用されていた障害者であって、その年齢、心身の状態その他の事情により、引き続き当該事業所に雇用されることが困難となった者、就労移行支援によっても通常の事業所に雇用されるに至らなかった者、その他の通常の事業所に雇用されることが困難な者につき、生産活動その他の活動の機会の提供、その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練、支援を行います。
地域活動支援センター
障害者に創作的活動・生産活動の機会を提供することにより、社会との交流を促進し、自立した生活を支援する施設。障害者自立支援法に基づいて市町村が行う地域生活支援事業の一つ。
発達障害者支援センター
発達障害児(者)とその家族が豊かな地域生活を送れるように、保健、医療、福祉、教育、労働などの関係機関と連携し、地域における総合的な支援ネットワークを構築しながら、発達障害児(者)とその家族からのさまざまな相談に応じ、指導と助言を行っています。
幣所は社会福祉士、行政書士、司法書士、税理士、弁護士、障害者労働組合等のネットワークを生かして誠実に対応させていただきます。障害年金の受給をご縁に是非ご利用ください。